失業した場合の給付や育児休業手当や介護休業手当等の各種手当、助成金等がある国の制度です。一番身近なものは、失業時に給付される失業等給付(基本手当)を始めとした給付金制度ですが、他にも雇用保険には色々な役割があります。
雇用保険の役割を大まかにまとめると、以下の2つに分けられます。
- 労働者が失業した場合や労働者が職業教育訓練を受けた場合に、生活及び雇用の安定と就職の促進のために失業等給付を支給すること
- 失業の予防、雇用状態の是正および雇用機会の増大、労働者の能力の開発および向上を図るための二事業を実施すること(雇用保険二事業)
労働者にとっての雇用保険制度
雇用保険制度で最も身近なものと言えば、失業等給付(基本手当、いわゆる失業保険)です。失業したときにもらえる手当で、世間に広く知られています。また、失業して再就職する際にもらえる再就職手当なども雇用保険制度の1つです。
しかしこれ以外にも雇用保険制度は暮らしの中で登場します。例えば、公共職業訓練。これは雇用保険二事業のうちの1つ「能力開発事業」に含まれるものです。
事業者にとっての雇用保険制度
保険料は労働者だけでなく雇用する側(会社)も負担しており、労働者・事業者の双方のための制度となっています。
雇用保険は国の保険制度であり、強制保険です。また、事業主が従業員を一人でも雇った場合は雇用保険に加入することとなっており、原則として、これは強制的に適用となります。
雇用保険と言うと失業等給付ばかりが目に付きがちですが、事業者向けの助成金制度も数多くあります。雇用保険二事業のうちの1つ「雇用安定事業」は、事業者向けの助成金が主となっています。